広島県スポーツ吹矢協会

私と吹矢

「私とスポーツウエルネス吹矢」に島根県から寄稿!! 2019年11月1日

私とスポーツ吹矢 と 「虎 の 穴」

島根県 出雲からさで支部 上代朋代

【 闘病 ⇒ 吹矢に出会う 】
私が吹矢に興味を持ち始めたのは、尾道の実家で1人暮らしをしている母を松江に連れて来た2016年1月末でした。施設に向かう車の中から「スポーツ吹矢」の看板を見つけ凄く興味を持ちました。でも、その時は場所もわからず時が過ぎました。
母を迎えて2か月後、私は間質性肺炎になり、父を肺線維症で亡くし、たった一人の兄も肺線維症で闘病中…(のちに兄は亡くなり)私は遺伝なのか、治るのか、とても不安になりました。幸いにも私の肺炎は器質化肺炎、ステロイドで治ると言われ、完治に9か月かかりました。

経過観察になった頃、吹矢の体験会があることを新聞記事で知り行ってみました。
初めて矢を吹いたのに、これが面白いほど的に的中し吹矢の虜になりました。
「はじめ人間ギャートルズ」を思い出し、「やはり元々狩猟民族の本能だわ〜」と月1回の体験会が楽しみで待ちきれなかったです。

再発を懸念していた私は、吹矢の呼吸法が太極拳や気功にも似た複式呼吸法。
太極拳をやっていた私には合っているように思えました。吹矢の呼吸法が横隔膜を上げ、腹式呼吸で深く呼吸することにより、肺も広がり血圧も安定して、再発予防にも最適かなと思いました。理屈はともかく、練習が楽しみで仕方がなかったのが始まりです。

2017年6月、松江支部の協会会員になり、県大会や山陰地区大会にも参加しました。
度胸をつける為にもあちこちの会場で練習しなければダメだと思い、安来、出雲、からさで支部に武者修行に行きました。 そんな中、白内障で夜の松江の練習に出られない私に「練習しやすい支部に代わってもいいよ」と言われ、2019年1月、からさで支部に移籍しました。



【 吹矢練成会「虎の穴」で修業 】
吹矢練成会「虎の穴」に参加させてもらうきっかけは、毎月松江から母の介護に尾道に通っていた私が、島根オープン大会の時「吉舎」というユニホームを見かけ、中村さんに「練習に行かせてもらいたい」と声をかけたのが始まりでした。
安来支部の安達支部長が「松重さんや溝上さんに会いたいわ〜」と言われるので一緒に行こうと誘いました。それがご縁で東広島吹矢練成会「虎の穴」の存在を知り、
宇吹会長の快いお招きの言葉も頂き、吉舎の練習後、3人で伺ったのが最初でした。

東広島吹矢練成会「虎の穴」は、私達から見れば「三段にならないと行けない」
「高段者揃いで雲の上のような憧れとおそれ多い場所?!」というイメージでした。
三段にならないと行けないと聞いていた私は6月に三段になり、「やっと広島に行ける」と喜びました?

初めて伺った日、基本動作の審査があり、マイナス10点でした。え〜(><)最悪!  
これではいくら高得点が出ても合格できないし、他県に行っても恥ずかしい。
「本物の基本動作を身につける為には虎の穴に行くしかない!」と決心しました。
今から思えば、この時、厳しく指摘して頂いたお陰で「本物になりたい?」という意識が、私の中に目覚めました。

東広島吹矢練成会「虎の穴」の練習は、当たり前ですが準備体操と基本動作の確認に始まります。メトロノームを使って1秒1秒の感覚を養い、基本動作も1,2,3と呼吸数を声に出して行われます。

私の支部では基本動作も各自各々で始めるため、3回目に副支部長と行った帰り道、
うちでも声を出してカウントして、一斉にやった方がいいねと話し合いました。
「準備体操もやらんとあかん」という話になり、今では基本動作は、私が号令をかけながらやっています。

三次きさ支部の練習に伺った際、上本さんがとてもすがすがしく体操をされている姿を見て「私も体操係、立候補しようかな」と思い、支部長や副支部長に申し出、来月から体操係として準備体操を始めることにしました。交代でされるのも参考になりました。

「虎の穴」の皆さんの様に、自ら上を目指し本気で鍛錬に参加されている会と違い、
私の廻りの支部は協会会員と健康目的の会員とが混在しており、支部長も指導のやり方を思案しておられると思います。会員は増やしたい、でも細かく言うと嫌がられたり、辞められたり…その辺の兼ね合いが課題かと思います。

今回「虎の穴」に参加させて頂いて、各支部から、また遠方からも参加されていることを知って、皆様方に敬服するとともに、色々ご指導頂いた事は、その都度支部に持ちかえり、メトロノームを使用しながらのやり方も直ぐ始めました。今では「カチカチ鳴っている方が落ち着く」と言われ、毎回メトロノームを使っています。安来支部の練習時にも持参し鳴らしていると、支部長も、練習に来られた方も、欲しいと言われたので、
買って渡しました。

吹矢練成会「虎の穴」ならではの、あの緊張感と静けさ、その中で鋭く刺さる矢の音?
近くなら毎回来たいと思いながら帰途についています。会長はじめ皆さんからご教示頂いた事を胸に、これからも精進していきたいと思っております。

そして、将来的には「SW吹矢」が一日も早く国スポや、ねんりんピックの正式競技種目に認定され、今まで吹矢を通じて知り合った皆さんと、全国で再会を喜びあえるようになるのが念願です。

私は、色んな課題を克服して四段を目指します。子供たちが関東に居るので、高齢になって関東に転居しても、世界共通の太極拳と吹矢で友達の輪を広げ、健康で楽しい生活を目指します。まずは息子の近く、流山支部長様のご厚意で11月5日流山市SWF大会に鳥居副支部長と参加させて頂き、7日には初めての墨田デビューです。
「虎の穴」の皆さんと、墨田(全日本オープン大会)で再会出来ることを楽しみにしています。

今季の「虎の穴」は10月18日の練習をもって終了とさせて頂きますが、来年又、
日が長くなりましたら他のメンバーも連れて研修に伺いたいと思っています。
その時には、また、ご指導、宜しくお願い申し上げます。最後に、送迎でお世話になった松重さん、車中、吹矢談議で盛り上がった溝上さん、お二人に感謝申し上げます。
楽しい時間、ありがとうございました。

「虎の穴」で修行中・・・中央の紅いシャツが筆者